特集 拡大内視鏡を極める
Ⅱ.拡大・超拡大内視鏡診断を極める(1)拡大内視鏡診断のストラテジー
田中 秀典
1
,
田中 信治
1
,
岡本 由貴
1
,
山下 賢
1
,
二宮 悠樹
1
,
住元 旭
1
,
林 奈那
1
,
岡 志郎
2
,
茶山 一彰
2
1広島大学病院内視鏡診療科
2広島大学病院内消化器・代謝内科
キーワード:
大腸腫瘍
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
Narrow Band Imaging(NBI)
,
Blue LASER Imaging(BLI)
Keyword:
大腸腫瘍
,
拡大内視鏡
,
pit pattern
,
Narrow Band Imaging(NBI)
,
Blue LASER Imaging(BLI)
pp.321-328
発行日 2020年11月20日
Published Date 2020/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000518
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色素内視鏡によるpit pattern診断や,NBI(Narrow Band Imaging)やBLI(Blue LASER Imaging)による画像強調拡大観察は大腸腫瘍の組織型・深達度診断に有用であり,通常光観察に加えて,より客観性の高い所見をもって正診率の向上が期待できる.NBI/BLI拡大観察は色素が不要で,通常観察の延長で簡便に行うことができる点がメリットであるが,拡大内視鏡診断のgold standardはあくまでpit pattern診断である.NBI/BLI拡大観察は,pit pattern診断前の篩い分けツールとして認識すべきであり,NBI/BLI拡大観察にて質的診断ができない場合はpit pattern診断が必須である.拡大内視鏡観察は今や内視鏡医にとって必須のスキルであり,病変の洗浄方法や拡大観察の手順,適切な画像撮影のためのスコープコントロール技術,読影スキルを十分修練し習得する必要がある.
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