特集 拡大内視鏡を極める
Ⅰ.拡大・超拡大内視鏡を使いこなすためのtips & trouble-shooting(技術論)(1)拡大内視鏡がなぜ必要か?
藤井 隆広
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1藤井隆広クリニック
キーワード:
拡大内視鏡
,
Narrow Band Imaging
,
JNET分類
,
工藤・鶴田pit pattern分類
,
Invasive pattern
,
O-ring sign
Keyword:
拡大内視鏡
,
Narrow Band Imaging
,
JNET分類
,
工藤・鶴田pit pattern分類
,
Invasive pattern
,
O-ring sign
pp.273-282
発行日 2020年11月20日
Published Date 2020/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000512
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大腸拡大内視鏡の臨床的意義は,病理診断に近いハイレベルな診断のもとに,1回の検査でスクリーニングから診断,治療までを完遂できることである.現在は,NBI 拡大診断によるJNET分類も加わり,拡大内視鏡診断も効率化し診断能も高まりつつある.拡大内視鏡による治療方針決定のための診断方法は,拡大観察によるJNET分類と工藤・鶴田pit pattern分類をアルゴリズム化することで,一般的にも理解しやすくなっている.そのstrategyは,JNET分類Type 2Aであれば腺腫,信頼性が低いType 2Aの診断には色素拡大観察によるpit patternを加えて診断する.また,JNET分類Type 2B以上であればCV拡大染色のpit観察を追加して,そのpit pattern分類(Invasive/Non-invasive pattern)から治療方針を決定する.大腸内視鏡は,デジタルカメラ同様に拡大機能を標準搭載すべきであり,大腸内視鏡医には工藤・鶴田分類,JNET分類を常識と位置づけ,拡大内視鏡のルーチン使用を推奨したい.
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