特集 ここまで来たde novo cancer
Ⅶ.海外におけるde novo cancer の現況
堀田 欣一
1
1静岡県立静岡がんセンター内視鏡科
キーワード:
陥凹型大腸腫瘍
,
陥凹型大腸癌
,
de novo cancer
,
国際的コンセンサス会議
Keyword:
陥凹型大腸腫瘍
,
陥凹型大腸癌
,
de novo cancer
,
国際的コンセンサス会議
pp.55-59
発行日 2020年4月20日
Published Date 2020/4/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000438
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日本では1970 年代後半から,陥凹型大腸癌が報告されるようになり,それらはde novo 発癌と考えられるようになった.しかし,欧米においては陥凹型大腸癌の報告は皆無であった.それが1990 年代に入り,日本の若き大腸内視鏡医が欧米に渡り,欧米人にも陥凹型大腸癌が存在することを実証した.その後,2000 年代には日本の診断学を学んだ海外の内視鏡医から,陥凹型大腸腫瘍に関する質の高い報告が複数なされた.また,国際的なコンセンサス会議で,日本の内視鏡形態分類,平坦陥凹型大腸腫瘍の知見が世界の共通言語となった.しかし,大腸癌発生経路として,de novo 発癌はまだ十分に認知されてはいない.今後,国際的に認知されるためには,発癌に関与する遺伝子変異の解明が必要不可欠である.
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