特集 原因不明消化管出血(OGIB)
Ⅴ.緊急カプセル内視鏡・バルーン内視鏡を可能にする体制作りと実際の運用
山村 健史
1
,
中村 正直
2
,
前田 啓子
1
,
澤田 つな騎
1
,
古川 和宏
2
,
宮原 良二
2
,
川嶋 啓揮
1
,
藤城 光弘
2
1名古屋大学医学部附属病院光学医療診療部
2名古屋大学大学院消化器内科学
キーワード:
原因不明消化管出血
,
緊急検査
,
小腸カプセル内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
血管性病変
Keyword:
原因不明消化管出血
,
緊急検査
,
小腸カプセル内視鏡
,
バルーン内視鏡
,
血管性病変
pp.351-356
発行日 2019年7月20日
Published Date 2019/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000371
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小腸疾患の内視鏡診断はバルーン内視鏡(balloon-assisted endoscopy;BAE)や小腸カプセル内視鏡(small bowel capsule endoscopy;SBCE)など検査デバイスの発展により,飛躍的に向上した.それに伴い原因不明の消化管出血であるOGIB(obscure gastrointestinal bleeding)に関する論文も多く報告されるようになり,その全貌が明らかになってきている.かつて外科的手術や血管内放射線治療が必要とされた小腸出血は,内視鏡的に止血が可能になっており,患者への侵襲も少なく済むようになった.本邦では2015 年にOBIG における診断アルゴリズムも提唱され,診断や治療方針の参考にされている.実際の診断時には,検査時期や病変の種類が病変発見成功の鍵を握っているが,現状ではその体制や運用の方法は各施設に委ねられている.今後,OGIB の診療を広めていくためには,検査の運用や体制作りも非常に重要になってくる.本稿では当院におけるOGIB 時のBAE やSBCE の検査体制や運用方法について記載する.
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