特集 疾患・治療概念の最近の変化
【診断・検査】
ダブルバルーン内視鏡とカプセル内視鏡
新城 雅行
1
,
菅野 健太郎
1
1自治医科大学 内科学講座消化器内科学部門
キーワード:
カプセル内視鏡
,
ダブルバルーン内視鏡
,
全小腸検査
,
術後腸管
,
原因不明消化管出血
Keyword:
カプセル内視鏡
,
ダブルバルーン内視鏡
,
全小腸検査
,
術後腸管
,
原因不明消化管出血
pp.656-658
発行日 2007年8月15日
Published Date 2007/8/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414101188
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Case1
患者:70歳,女性.
現病歴:5年前より腰痛に対して近医より
処方されたNSAIDsを内服している.今年の健康診断にて,便潜血陽性,下腿浮腫,低球性低色素性貧血,低アルブミン血症を指摘.精査にて上部・下部内視鏡を施行するも異常所見なし.カプセル内視鏡を行い,小腸に多発するびらん・小潰瘍を認めた.NSAIDs内服中止により,貧血・低アルブミン血症は著明に改善した.
カプセル内視鏡(図1a,b)
2000年にイスラエルのGIVEN Imaging社が開発1)したワイヤレスカプセル内視鏡は,長さ26mm,幅11mmの大きさのカプセル内部に白色LED,電池,送信器,画像データの送信アンテナ,小型CMOSセンサーを内蔵.被験者は薬を内服するようにカプセルを飲み込み,受信機と記録装置を体に装着したまま,日常生活に戻ることもできる.カプセルは1秒間に2回腸管内部を撮影しながら,蠕動運動とともに移動する.撮影画像は受信機から記録装置に送られ,約8時間記録される.記録装置に蓄えられた画像を専用ワークステーションで解析を行い,撮影を終えたカプセルは大腸を経て肛門から,自然に排泄される.
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