特集 大腸内視鏡の話題─機器と挿入法
V.挿入困難例への対応─私はこうしている(7)細やかな左右アングル,腹部圧迫および体位変換を併用した挿入法
吉田 直久
1
,
井上 健
1
,
安田 律
1
,
村上 貴彬
1
,
廣瀬 亮平
1
,
内藤 裕二
1
,
小木曽 聖
2
,
稲田 裕
3
,
伊藤 義人
1
1京都府立医科大学大学院医学研究科消化器内科学
2大阪鉄道病院消化器内科
3市立福知山市民病院消化器内科
キーワード:
大腸内視鏡挿入
,
軸保持短縮法
,
ループ形成
,
細径スコープ
Keyword:
大腸内視鏡挿入
,
軸保持短縮法
,
ループ形成
,
細径スコープ
pp.608-611
発行日 2018年11月20日
Published Date 2018/11/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000280
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筆者らの施設は,富士フイルム社およびオリンパス社のいずれもの内視鏡システムを三つずつ有し,双方を大腸内視鏡検査に用いている.自験例においてはループ形成せずに挿入できる症例は30%程度にとどまるため,多くの症例でなんらかのループが形成されることとなる.太径スコープはループ形成時にはやや屈曲を越えにくく,腸管への負担も強いため,より汎用性の高いスコープ として当院では細径スコープを主として用いている.基本的に拡大機能付き内視鏡を原則として用 いており,オリンパス社の内視鏡ではPCF-H290Z(先端部外径11.7mm)を,富士フイルム社ではEC-L600ZP(7先端部外径11.7mm)を用いている.両者とも内視鏡の硬度を変化させる機能が搭載されているが,われわれの挿入法においては,ループ時や強い屈曲を越える際などの操作は軟らかい設定を用いて,たわみを防止する際には硬い設定 に変えるようにしている.
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