特集 IBD診療のdecision making ― 専門医の選択
5.クローン病小腸画像検査(4)MR enterographyの実際と有用性
竹中 健人
1
,
北詰 良雄
2
,
大塚 和朗
3
,
藤井 俊光
1
,
渡辺 守
4
,
岡本 隆一
1
1東京医科歯科大学消化器内科
2東京医科歯科大学放射線診断科
3東京医科歯科大学光学医療診療部
4東京医科歯科大学高等研究院
キーワード:
小腸病変
,
MRI検査
,
クローン病
,
MR enterography
Keyword:
小腸病変
,
MRI検査
,
クローン病
,
MR enterography
pp.208-214
発行日 2021年1月20日
Published Date 2021/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001677
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機器の進化により撮影時間が短くなり,等張液で適度に腸管を拡張させたのちに,小腸を評価するMREが可能となった.クローン病は再燃と寛解を繰り返す病気であり,臨床的に寛解であっても,持続的な炎症が腸管狭窄・瘻孔・膿瘍といった合併症を形成する.クローン病小腸病変のモニタリングは患者予後の向上をもたらすと考えられ,被曝のないMREが非常に有用であると考えられている.MREの導入のためには放射線技師・放射線科医師の協力が必須であるが,MRIや前処置の禁忌がないクローン病患者すべてがMREの適切な症例である.本稿では,普及が進むことを望みクローン病に対するMRE検査について解説する.
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