特集 病態から考え出されたIBD治療の進歩
Ⅺ.ブデソニドフォーム
長沼 誠
1
,
金井 隆典
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
ブデソニドフォーム
,
完全粘膜治癒
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
ブデソニドフォーム
,
完全粘膜治癒
pp.283-288
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000202
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軽症から中等症の活動性を有する直腸炎型,遠位大腸炎型の潰瘍性大腸炎に対する治療法としては第一選択は局所療法であるが,患者の忍容性や有効性や安全性に関する知識が不足していることより,実際には頻用されていない.budesonidefoam は忍容性が高く,副作用の少ない局所療法として開発されてきた.本邦における二つの治験では1 日2 回のbudesonide foam で6 週間治療することにより,高い完全粘膜治癒率が得られることが確認され,2017 年12月より実臨床で使用されている.過去に局所療法が不応・不耐であった症例に対する治療法として期待されているが,血中コルチゾールが低下するなどのステロイドとしての副作用が出現することも留意すべきである.
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