特集 病態から考え出されたIBD治療の進歩
Ⅹ.ブデソニド経口剤
河合 幹夫
1
,
中村 志郎
1
1兵庫医科大学炎症性腸疾患学講座内科部門
キーワード:
クローン病
,
炎症性腸疾患
,
ブデソニド
,
ステロイド
,
アンテドラッグ
,
ドラッグデリバリーシステム
Keyword:
クローン病
,
炎症性腸疾患
,
ブデソニド
,
ステロイド
,
アンテドラッグ
,
ドラッグデリバリーシステム
pp.277-281
発行日 2018年5月20日
Published Date 2018/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/INT.0000000201
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抗TNF-α抗体製剤はクローン病(CD)に対する著明な効果から急速に普及し内科治療の成績も大きく改善されたが,二次無効というまた新たな問題にも直面している.ブデソニド経口剤は,局所主体に作用し全身性の副作用が軽減されるアンテドラッグ型のステロイド剤で,回盲部に病変の主座を有する軽症から中等症の活動期CD 患者の寛解導入に推奨されている.本邦では歴史的に本症に対するステロイド剤使用は欧米に比し低率であるが,安全性の改善された同薬の登場により,発症時のみならず,経過中の一過性再燃や二次無効例にも適応が考慮され,本症内科治療のさらなる向上が期待される.
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