看護学は学として成り立ちうるか
Ⅺ.臨床医学と看護
村山 玲子
1
1静岡労災病院
pp.91-99
発行日 1976年2月25日
Published Date 1976/2/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663906961
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‘学’は永遠か
看護教育にあまり経験を持たない私が,このシリーズの執筆を依頼されたのは,医学生時代から‘看護’は医師の仕事とは独立のもの,つまり‘看護婦は医師の助手ではない’という立場を取り続けてきたからだろうと思います.
先日親しい友人と話している時,‘人類が滅びれぱ学は無くなる’と彼が言い,私は‘人類が居なくなっても学は存続する’と反論しました.これは私の‘学’についての考え方を表したひとこまですが,‘看護学は学として成り立ちうるか’も‘医学は学として成り立ちうるか’もその他の学についての同じ問いでも,要は‘学の定義’によって決まることですから,肯とするも否とするも,答えはどちらもあり得るわけです.
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