連載 薬の知識
ブデソニドフォーム(レクタブル®)
長沼 誠
1
,
金井 隆典
1
1慶應義塾大学医学部消化器内科
キーワード:
ブデソニドフォーム
,
潰瘍性大腸炎
,
粘膜治癒
Keyword:
ブデソニドフォーム
,
潰瘍性大腸炎
,
粘膜治癒
pp.109-112
発行日 2019年12月20日
Published Date 2019/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001027
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潰瘍性大腸炎の軽症から中等症に対する基本的な治療薬は5‒アミノサリチル酸(5‒ASA)製剤とステロイドである.海外のガイドラインでは1),直腸炎型であれば5‒ASA 坐剤,左側大腸炎型であれば5‒ASA 注腸製剤が導入療法として推奨されているが,実臨床では経肛門的に注入する際に生じる腸管刺激による腹部不快感や注腸製剤が注入後短期間で排出されてしまうことより,患者の忍容性が十分とはいえない点が問題であった.このような状況でこれまでの局所療法の欠点を解決するために,腸管内の薬剤保持を高めるためにブデソニドフォームが開発されてきた.本稿では潰瘍性大腸炎に対するブデソニドフォームの基本的概念,治療効果,実際の使用方法,位置づけについて概説する.
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