特集 不安定腰椎(第18回日本脊椎外科研究会より)
座長総括
「Ⅺ.Instrumentation(1)―wiringなど―」
黒川 高秀
1
Takahide Kurokawa
1
1東京大学医学部整形外科学教室
pp.370-371
発行日 1990年4月25日
Published Date 1990/4/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408900071
- 有料閲覧
- 文献概要
石田(高知医大)は,腰椎分離症に対しsegmental transverse wiringを行い,上・下椎間関節への影響が少ないという長所を強調した.これに対し,橋本(熊本大),山縣(千葉大)らより術式の合理性に賛意が表明されるとともに,接合した分離部への応力集中による鋼線折損や分離再発の懸念が指摘された.また手術手技や神経根除圧効果について多くの質疑応答があったが,この方法の根本的な欠陥は見出されないようであった.
新井(立川綜合病院)は,腰椎分離すべり症に対する前方固定の骨癒合率を上げるために,前方固定に分離部固定する術式を行った9例の経験から,分離部に骨移植と鋼線締結を併用するBradford法が有用であることを示した.
Copyright © 1990, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.