特集 大腸腫瘍治療後のサーベイランス
11.潰瘍性大腸炎のdysplasia
渡辺 憲治
1
,
西下 正和
2
,
横山 陽子
3
,
宮嵜 孝子
3
,
樋田 信幸
3
,
中村 志郎
3
1兵庫医科大学腸管病態解析学
2正啓会 西下胃腸病院
3兵庫医科大学炎症性腸疾患内科
キーワード:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス内視鏡
,
潰瘍性大腸炎関連癌ないし異型上皮
,
大腸全摘術
,
内視鏡的切除
Keyword:
潰瘍性大腸炎
,
サーベイランス内視鏡
,
潰瘍性大腸炎関連癌ないし異型上皮
,
大腸全摘術
,
内視鏡的切除
pp.1045-1050
発行日 2018年6月20日
Published Date 2018/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000443
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潰瘍性大腸炎関連腫瘍に対する大腸全摘後および内視鏡的切除後のサーベイランス内視鏡について述べた.大腸全摘後の吻合法の違いを理解し,適切なサーベイランス内視鏡を施行する必要がある.回腸直腸吻合術後の残存直腸は潰瘍性大腸炎関連腫瘍発生のハイリスクであり,残存直腸粘膜がないと考えられる回腸囊肛門吻合術でさえ発生の症例報告が存在するため,回腸囊内を含め,症例ごとに適切なサーベイランス法を設定する必要がある.潰瘍性大腸炎関連腫瘍はまず,内視鏡的切除の適応を厳密にすることが肝要で,潰瘍性大腸炎関連dysplasia内視鏡的切除後の大腸は新たな潰瘍性大腸炎関連腫瘍発生のハイリスクのため,高精度なサーベイランス内視鏡を厳密に施行する必要がある.
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