特集 肝硬変 ―最新の治療
1.治療介入(1)ウイルス性肝硬変の治療(HCV,HBV)
田畑 優貴
1
,
竹原 徹郎
1
1大阪大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
HBV
,
HCV
,
非代償性肝硬変
,
DAA治療
,
核酸アナログ製剤
Keyword:
HBV
,
HCV
,
非代償性肝硬変
,
DAA治療
,
核酸アナログ製剤
pp.1104-1110
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003583
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C型肝硬変症例において,direct-acting antiviral (DAA)治療により高率にウイルスの排除が可能となり,短期的な肝予備能の改善および中期的な生命予後の改善が期待できる.一方で,食道胃静脈瘤等の肝関連イベントの発生率は高くDAA治療後も注意が必要である.B型肝硬変症例において,本邦にて承認されている抗ウイルス薬は核酸アナログ製剤のみであり,核酸アナログ治療により肝線維化,肝予備能および臨床イベントの改善が期待できる.しかし,肝硬変症例において,核酸アナログ製剤中止後の肝炎再燃は肝不全のリスクがあるために,生涯にわたる内服が基本である.

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