特集 肝硬変 ―最新の治療
巻頭言
寺井 崇二
1
1新潟大学大学院消化器内科学分野
pp.1103-1103
発行日 2025年7月20日
Published Date 2025/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003582
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「沈黙の臓器」と称される肝臓は,自覚症状に乏しいまま慢性的な炎症が持続し,やがて線維化が進行することで肝不全に至る.肝性脳症,腹水,黄疸,食道・胃静脈瘤に加え,肝肺症候群など,全身の血管系にも変化が及び,病態は全身性に拡大していく.肝硬変の本質とは,肝線維化の進展に伴う代謝機能の低下と,それに起因する全身の血行動態および臓器の恒常性への影響にあると考えられる.

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