連載 「胃炎の京都分類」の使い方
第31回 H.pylori感染性胃炎・自己免疫性胃炎・PPI/P-CAB胃症の過形成性ポリープには違いがあるのか
丸山 保彦
1
1藤枝市立総合病院消化器内科
キーワード:
過形成性ポリープ
,
Helicobacter pylori
,
自己免疫性胃炎
,
PPI
,
P-CAB
,
ガストリン
Keyword:
過形成性ポリープ
,
Helicobacter pylori
,
自己免疫性胃炎
,
PPI
,
P-CAB
,
ガストリン
pp.799-802
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003506
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胃過形成性ポリープ(GHP)は隆起を呈する良性上皮性病変で,萎縮粘膜ばかりでなく非萎縮粘膜にも見られる.色調はいずれも発赤調であるが,その動態や性質は異なっている.① H.pylori感染に伴うGHPは除菌により縮小・消失することが多いのに対し,② H.pylori感染に自己免疫性胃炎を合併している場合は,除菌により縮小しにくい.③ PPI/P-CAB投与により生じるGHPは前2者に比べて小さく,薬剤中止により縮小・消失する.①~③ のタイプのGHPの発生には高ガストリン血症が間接的に関与している可能性がある.

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