連載 消化器内科医が知っておくべき低侵襲手術
第8回 ヘルニア手術に対する低侵襲手術
蜂須賀 丈博
1,2
1四日市市病院事業管理者・市立四日市病院 院長
2一般社団法人日本ヘルニア学会理事長
キーワード:
鼠径ヘルニア
,
メッシュ
,
腹腔鏡下手術
,
ロボット支援手術
Keyword:
鼠径ヘルニア
,
メッシュ
,
腹腔鏡下手術
,
ロボット支援手術
pp.803-806
発行日 2025年6月20日
Published Date 2025/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003507
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ヘルニア手術は,外科医にとっての登竜門であると同時に,最も症例数の多い疾患である.体表から触知できる腫瘤で発症し,時に致死的となるため古くから治療法が考案されてきた.とくに19世紀以降多くのレジェンド外科医により鼠径部の詳細な解剖が解明され,同時に手術法が考案された.しかし従来の組織の縫合による修復法は術後疼痛や再発率の高さにより再考され,1960年以降徐々に人工物であるメッシュを使用した方法に置き換わっていった.本稿では,消化器内科医に向けて,メッシュを用いた現在行われている修復術に関しての歴史と最新の情報を提供するとともに,今後広まる可能性の高いロボットを用いた修復術について言及する.

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