特集 上部消化管内視鏡を見直す ―基本から応用まで
9.胃非腫瘍性疾患の拾い上げ診断から質的診断まで
長尾 宗一郎
1
,
森田 周子
1
,
籔内 洋平
1
,
山下 大祐
2
,
原 重雄
2
1神戸市立医療センター中央市民病院消化器内科
2神戸市立医療センター中央市民病院病理診断科
キーワード:
自己免疫性胃炎
,
胃底線ポリープ
,
腺窩上皮過形成性ポリープ
,
毛細血管拡張症
,
好酸球性胃腸炎
Keyword:
自己免疫性胃炎
,
胃底線ポリープ
,
腺窩上皮過形成性ポリープ
,
毛細血管拡張症
,
好酸球性胃腸炎
pp.65-75
発行日 2024年12月20日
Published Date 2024/12/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003321
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
胃非腫瘍性疾患は,その存在を認識し,適切に経過観察・治療することが不可欠である.自己免疫性胃炎の頻度は比較的高く,とくにH. pylori除菌失敗後の萎縮性胃炎としてフォローアップされていることもあり,注意が必要である.非腫瘍性ポリープの多くは経過観察可能だが,まれに慎重な経過観察・治療を要することを認識しておくべきである.毛細血管拡張症では,背景疾患に対する治療が有効なこともある.好酸球性胃腸炎は症状・内視鏡所見が多岐にわたるため,常に鑑別に挙げ,必要に応じて生検することが重要である.
Copyright © 2024, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.