Japanese
English
増刊号 図説「胃と腸」画像診断用語集2022
疾患
胃
Helicobacter pylori胃炎
H. pylori gastritis
鎌田 智有
1
,
勝又 諒
1
1川崎医科大学健康管理学
キーワード:
びまん性発赤
,
粘膜腫脹
,
白濁粘液
,
萎縮
,
皺襞異常
,
腸上皮化生
,
鳥肌
,
黄色腫
,
腺窩上皮過形成性ポリープ
Keyword:
びまん性発赤
,
粘膜腫脹
,
白濁粘液
,
萎縮
,
皺襞異常
,
腸上皮化生
,
鳥肌
,
黄色腫
,
腺窩上皮過形成性ポリープ
pp.598-599
発行日 2022年5月24日
Published Date 2022/5/24
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1403202788
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 参考文献 Reference
2013年にH. pylori胃炎に対する除菌治療が保険適用となり,胃内視鏡検査においては悪性腫瘍などの早期発見に加えてH. pylori胃炎の有無を的確に診断する役割がでてきた.2014年に発表された「胃炎の京都分類」1)は特徴的な19の内視鏡所見からH. pylori感染を未感染,現感染,除菌後を含む既感染に分類し,その組織学的胃炎の診断までを可能とした胃炎分類である.
H. pylori現感染の胃粘膜では,活動性胃炎の所見であるびまん性発赤,粘膜腫脹や白濁粘液を基盤として,これに加えて慢性所見として出現頻度の高い萎縮,その他に皺襞異常(腫大・蛇行・消失),腸上皮化生,鳥肌,黄色腫,腺窩上皮過形成性ポリープなどの所見が観察されることがある2)(Fig.1〜3).病理組織学的にはリンパ球浸潤とともに好中球浸潤がみられ,慢性変化に伴う固有胃腺の萎縮や腸上皮化生を伴う,すなわち慢性活動性胃炎の状態である.
Copyright © 2022, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.