特集 小腸疾患に対する最新の内視鏡臨床
12.Peutz-Jeghers症候群に対する検査と内視鏡治療
横山 孝二
1,2
1自治医科大学小児科学
2友愛記念病院小児科
キーワード:
内視鏡的阻血治療
,
腸重積
,
バルーン内視鏡
,
Crossed-clip法
Keyword:
内視鏡的阻血治療
,
腸重積
,
バルーン内視鏡
,
Crossed-clip法
pp.1559-1565
発行日 2024年10月20日
Published Date 2024/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003264
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Peutz-Jeghers症候群では生涯にわたる消化管ポリープのサーベイランスが必要であるが,腸重積に対する外科手術の既往は腸管癒着による内視鏡挿入困難の要因となるため,腸重積のリスクが高くなる8歳までにサーベイランスを開始し,10~15 mm以上のポリープは内視鏡的に治療することが推奨されている.8歳未満でも15 mmを超すポリープを有する例や腸重積をきたす例があることから,ポリープの存在を示唆する所見を呈する場合は積極的にサーベイランスを実施すべきである.ポリープに対しては内視鏡的切除術が行われることが多かったが,近年はより安全に多数のポリープを治療できる内視鏡的阻血治療も行われるようになってきた.サーベイランス間隔は,治療したポリープの大きさやポリープの増大速度を鑑み1~3年ごとで計画を組むが,カプセル内視鏡をはさむことでバルーン内視鏡の間隔を延長することも可能である.
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