特集 消化器がん薬物療法
第1部 各臓器がんにおける現在の標準治療と今後の展望 5章 肝細胞癌 Ⅰ 肝細胞癌に対する集学的治療 1.切除可能例に対する集学的治療
池田 公史
1
1国立がん研究センター東病院肝胆膵内科
キーワード:
肝切除
,
切除可能
,
薬物療法
,
臨床試験
,
免疫療法
Keyword:
肝切除
,
切除可能
,
薬物療法
,
臨床試験
,
免疫療法
pp.1112-1118
発行日 2024年8月9日
Published Date 2024/8/9
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003162
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切除可能肝細胞癌に対しては肝切除が推奨されるが,肝移植やラジオ波焼灼術(RFA)などの穿刺局所療法,放射線治療も切除に匹敵する治療効果が報告されているため,それらの局所療法が施行されることがある.近年,薬物療法の進歩により,肝切除などの有効な局所療法後の周術期治療が注目されている.とくに術後補助薬物療法では良好な無再発生存期間も報告されてきており,肝切除に薬物療法を併用した集学的治療の開発が期待されている.また,切除可能性分類も提唱されており,切除可能に加えて「borderline resectable(切除可能境界)」という概念も登場している.さらには,薬物療法による局所療法へのconversionも行われるようになってきた.
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