特集 消化器がん薬物療法
第1部 各臓器がんにおける現在の標準治療と今後の展望 5章 肝細胞癌 Ⅱ 切除不能肝細胞癌に対する化学療法 1.現在の標準治療とそこに至るエビデンス
加藤 紘大
1
,
池田 公史
2
1国立がん研究センター東病院薬剤部
2国立がん研究センター東病院肝胆膵内科
キーワード:
肝細胞癌
,
薬物療法
,
分子標的薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
Keyword:
肝細胞癌
,
薬物療法
,
分子標的薬
,
免疫チェックポイント阻害薬
pp.1128-1133
発行日 2024年8月9日
Published Date 2024/8/9
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000003164
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肝細胞癌に対する薬物療法は2008年のマルチキナーゼ阻害薬であるソラフェニブ(Sor)の登場に始まり,10年近くにわたりSorが一次治療として用いられ,レゴラフェニブ(Rego),ラムシルマブ(Ram),カボザンチニブ(Cabo)が二次治療として用いられてきた.近年では分子標的薬であるベバシズマブ(Bev)だけでなく,アテゾリズマブ(Atezo)やデュルバルマブ(Durva),トレメリムマブ(Treme)といった免疫チェックポイント阻害薬(ICI)も保険適用となり肝細胞癌に対する治療の選択肢が増えつつある.今回は切除不能肝細胞癌に対する薬物療法について,それぞれの臨床試験や薬剤の作用機序,有害事象について振り返ることにする.
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