特集 内科医が知っておくべき,肛門疾患の基礎知識
9.クローン病の肛門病変
山岡 健太郎
1
,
吉川 周作
1
,
増田 勉
2
,
内田 秀樹
1
,
横尾 貴史
1
,
稲次 直樹
1
1社会医療法人健生会 土庫病院奈良大腸肛門病センター
2社会医療法人健生会 生駒胃腸科肛門科診療所
キーワード:
クローン病
,
肛門病変
,
肛門科連携
,
治療
Keyword:
クローン病
,
肛門病変
,
肛門科連携
,
治療
pp.419-426
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002991
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近年,本邦における炎症性腸疾患(IBD)の罹患率は著しい増加傾向にある.とくに,クローン病(CD)では肛門病変が高率に出現し,腸管病変に先行して発症することも多い.にもかかわらず,CD診療を担う多くの消化器内科医にとって肛門診察に対するハードルが高く苦手とする領域であると思われる.しかし,CD肛門病変の多くは丁寧な肛門の視診および指診によって発見することが可能であり,診断のきっかけになる.診察時にカメラにて記録することや内視鏡検査時に肛門部を撮影することにより肛門科医にスムーズにコンサルトが可能となる.とくに肛門周囲膿瘍や痔瘻の存在が疑われるときは速やかに肛門科との連携をとることが望ましい.
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