Japanese
English
特集 癌外科治療の日本と海外との相違点
肛門管癌の治療方針について
Clinical practice guidelines in anal canal cancer
稲次 直樹
1
,
吉川 周作
1
,
増田 勉
1
,
内田 秀樹
1
,
久下 博之
1
,
大野 隆
1
,
横谷 倫世
1
,
川口 千尋
1
,
山口 貴也
1
,
山岡 健太郎
1
,
稲垣 水美
1
,
下林 孝好
1
Naoki INATSUGI
1
1健生会奈良大腸肛門病センター
キーワード:
肛門管扁平上皮癌
,
腹会陰式直腸切断術(APR)
,
化学放射線療法
,
フォローアップ・サーベイランス指針
Keyword:
肛門管扁平上皮癌
,
腹会陰式直腸切断術(APR)
,
化学放射線療法
,
フォローアップ・サーベイランス指針
pp.838-845
発行日 2010年6月20日
Published Date 2010/6/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407103090
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要旨:従来,肛門管癌に対する治療は腺癌が主であったわが国では,直腸癌と同様に腹会陰式直腸切断術(APR)が標準的な治療であった.欧米では扁平上皮癌が主であり,放射線治療に感受性が高いことから化学放射線療法(CRT)が第一選択とされ,癌の遺残あるいは再発例に対して外科的治療を行う方針が標準的治療となってきた.近年,わが国においても「放射線治療計画ガイドライン(2008)」が示され,CRTが主流となりつつある.今後はさらに肛門管扁平上皮癌に対する経験豊かな欧米のガイドラインを参考に全国的な症例の集積と解析を進め,放射線治療医,腫瘍内科医,外科医の共同でわが国における総合的な肛門管扁平上皮癌治療ガイドラインの確立が求められている.
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