特集 内科医が知っておくべき,肛門疾患の基礎知識
10.尖圭コンジローマ
日高 仁
1
,
日高 元
2
,
佐々木 俊治
1
,
日高 久光
1
1医療法人祥久会 日高大腸肛門クリニック
2医療法人 日高クリニック福岡
キーワード:
尖圭コンジローマ
,
ヒトパピローマウイルス
,
性感染症
Keyword:
尖圭コンジローマ
,
ヒトパピローマウイルス
,
性感染症
pp.427-434
発行日 2024年3月20日
Published Date 2024/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002992
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尖圭コンジローマ(condyloma acuminatum)は,ヒトパピローマウイルス(HPV)が性器に感染し疣贅を生じる疾患で,おもにHPV6型・11型などが関与している.肛門科の外来では,多くの場合,性感染症(STD)として,性的活動期にある世代が肛囲に散在もしくは密集する乳頭状疣贅に気づき受診するが,まれに小児や高齢者など感染経路のはっきりしない症例もあり,注意を要す.診断は,おもに視診による特徴的な疣贅の確認で比較的容易だが,治療は,外科的治療でもそれ以外のものでも再発を少なからず認めるため,しっかりと経過を観る必要がある.診断・治療,予防に至るまで,疾患のウイルス学的特性や性感染症としての側面を十分に理解し対応することが大切である.
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