Japanese
English
特集 炎症性腸疾患―治療における最近の進歩
クローン病肛門病変に対する外科治療の選択
Surgical treatment for anal lesions with Crohn's disease
二見 喜太郎
1
,
河原 一雅
1
,
東 大二郎
1
,
紙谷 孝則
1
,
関 克典
1
,
永川 祐二
1
,
高山 成吉
1
,
成富 一哉
1
,
古賀 正和
1
,
田中 千晶
1
,
平野 憲二
1
,
田村 智章
1
,
有馬 純孝
1
Kitaro Futami
1
1福岡大学筑紫病院外科
キーワード:
クローン病
,
肛門病変
,
外科治療
,
seton法ドレナージ
,
痔瘻根治術
Keyword:
クローン病
,
肛門病変
,
外科治療
,
seton法ドレナージ
,
痔瘻根治術
pp.889-895
発行日 2005年7月20日
Published Date 2005/7/20
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1407100137
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要旨:われわれの施設においてほぼルーチンに肛門部を観察した335例中298例(89.0%)に肛門病変を認めた.痔瘻および膿瘍が最も高頻度で(70.4%),種々の病変が混在することが特徴的であった.痔瘻,膿瘍を中心に外科治療の術後経過を長期観察例で検証した.痔瘻根治術後の再発率は10年以上の観察期間で約50%であり,適応を選ぶことが肝要と思われた.複数回根治術を受けた症例では肛門機能への影響が危惧される結果であった.Seton法ドレナージでは完治を望むことは難しいが,症状の軽減効果は優れており,長期的にも肛門機能への影響は軽微で,初期治療として選択すべき術式と思われた.
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