特集 サルコペニアと消化器疾患
2.サルコペニアと腫瘍性疾患(胃・大腸・肝・胆道・膵臓)(1)胃癌とサルコペニア
久田 浩之
1
,
辻 陽介
1,2
,
藤城 光弘
3
1東京大学医学部附属病院消化器内科
2東京大学医学部附属病院次世代内視鏡開発講座
3東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
サルコペニア
,
早期胃癌
,
胃ESD
Keyword:
サルコペニア
,
早期胃癌
,
胃ESD
pp.271-276
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002958
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早期胃癌に対する胃ESDは本邦で広く実施されている.全身状態が良好な高齢者早期胃癌に対する胃ESDは比較的安全な処置と認識されているが,肺炎などのリスクもまた認知されている.サルコペニアは加齢に伴う筋肉量,筋力,身体機能の低下で評価され,昨今,注目される高齢者の評価指標の一つである.サルコペニアと進行胃癌の術後合併症の関連や術後生存率の関連については多くの検討がされている.近年,サルコペニアと早期胃癌ESDの関連についての報告も増えてきている.サルコペニア患者に対する胃ESDは治療成績に差は認めないが肺炎に留意し,他臓器癌の予後を考慮した治療適応決定が必要である.
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