特集 サルコペニアと消化器疾患
3.サルコペニアと非腫瘍性疾患(肝・膵臓・消化管)(3)慢性便秘症とサルコペニア
竹田 努
1
,
浅岡 大介
2
,
永原 章仁
1
1順天堂大学医学部消化器内科
2順天堂大学附属順天堂東京江東高齢者医療センター消化器内科
キーワード:
慢性便秘症
,
サルコペニア
,
高齢者
Keyword:
慢性便秘症
,
サルコペニア
,
高齢者
pp.328-334
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002965
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高齢社会のなかで慢性便秘症は健康長寿を妨げる疾患として知られている.高齢者の便秘では基礎疾患の有無や薬剤性など二次性の便秘も念頭におく必要がある.近年,高齢者の骨格筋量の低下としてサルコペニアが注目され,サルコペニアと慢性便秘症との関連が報告されてきている.便秘症状は排便回数減少のみではなく,高齢者やサルコペニアを有する患者において排便困難感,残便感などさまざまな症状にも着目すべきである.サルコペニアに関連した便秘治療では,さまざまな薬物療法のみならず栄養状態や筋力低下など多職種間での包括的な全身状態の把握,改善が必要であると考えられる.
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