特集 サルコペニアと消化器疾患
2.サルコペニアと腫瘍性疾患(胃・大腸・肝・胆道・膵臓)(2)大腸癌とサルコペニア
奥川 喜永
1,2
,
北嶋 貴仁
1,2
,
川村 幹雄
2
,
大北 喜基
2
,
大井 正貴
2
,
問山 裕二
2
1三重大学附属病院ゲノム医療部ゲノム診療科
2三重大学大学院医学系研究科消化管・小児外科学講座
キーワード:
大腸癌
,
サルコペニア
,
予後
,
術後合併症
Keyword:
大腸癌
,
サルコペニア
,
予後
,
術後合併症
pp.277-285
発行日 2024年2月20日
Published Date 2024/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002959
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がん治療はこの10年で飛躍的に向上した.手術加療,がん薬物療法,放射線治療に加え,免疫療法も登場し,さらにはがんの分子生物学的特徴に従ってがん薬物療法を行う,がんゲノム医療も登場した.しかし,がん治療が進むなかで,改めてその治療を受ける宿主の状態を評価することの重要性が再注目を集めている.とくに超高齢社会に突入している本邦において,高齢がん患者もまた徐々に増加しており,大腸癌においてもまた例外ではない.このような背景のなかで,本稿ではとくに大腸癌手術加療を受ける症例の予後や周術期合併症の観点から,大腸癌におけるサルコペニアの臨床的意義を概説する.
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