特集 GERD診療Update 2023
4.GERDの内科的治療
石村 典久
1
1島根大学医学部内科学講座第二
キーワード:
逆流性食道炎
,
非びらん性逆流症
,
胃食道逆流症
,
プロトンポンプ阻害薬
Keyword:
逆流性食道炎
,
非びらん性逆流症
,
胃食道逆流症
,
プロトンポンプ阻害薬
pp.1149-1157
発行日 2023年7月20日
Published Date 2023/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002746
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GERDの治療目的は症状のコントロール,QOLの改善と合併症の予防である.治療の中心は内科的治療であり,生活習慣の改善に加えて,内服治療には酸分泌抑制薬が第一選択として用いられる.2021年に改訂された「胃食道逆流症(GERD)診療ガイドライン2021」ではGERDを三つのサブタイプに分けて治療フローチャートが作成されている.初期治療において,重症逆流性食道炎ではボノプラザン20 mg/dayが提案されており,軽症逆流性食道炎では常用量のプロトンポンプ阻害薬(PPI)またはボノプラザンの使用が推奨されている.非びらん性逆流症(NERD)ではPPIが用いられるが,奏効率が低く,改善のない場合には,食道インピーダンス・pH検査などによる病態の評価を行う.PPIやボノプラザンを長期投与する際には腸管感染症など,合併症にも注意が必要である.
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