特集 急性膵炎診療ガイドライン改訂とPancreatitis Bundles を読み解く
3.急性膵炎診断と重症度判定のポイント
廣田 衛久
1
1東北医科薬科大学内科学第二消化器内科
キーワード:
急性膵炎
,
重症度判定
,
造影CT
Keyword:
急性膵炎
,
重症度判定
,
造影CT
pp.1033-1040
発行日 2023年6月20日
Published Date 2023/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002715
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急性膵炎の診断は,厚生労働省難治性膵疾患調査研究班による「急性膵炎の診断基準」に基づいて行われる.血中・尿中膵酵素の上昇が診断項目の一つであるが,膵特異性の高い血中リパーゼを測定することが推奨されている.緊急採血検査ができないクリニックなどでは,尿中トリプシノーゲン2簡易試験紙による検査が簡便である.急性膵炎の重症度判定は早期マネジメントのなかで重要であり,「厚生労働省急性膵炎重症度判定基準(2008)」の予後因子スコアと造影CT Gradeを用いて行う.診断時には軽症であっても,その後重症化することがあるため,繰り返し実施可能な予後因子スコアを用いて診断時,24時間以内,24~48時間に重症度判定を実施する.
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