特集 新生児・乳児消化管アレルギーの臨床と病型分類
4.重症度の判定と検査所見
八木 久子
1
1群馬大学大学院医学系研究科小児科学分野
キーワード:
消化管アレルギー
,
重症度分類
,
重症度判定
,
検査所見
,
food protein-induced enterocolitis syndrome
Keyword:
消化管アレルギー
,
重症度分類
,
重症度判定
,
検査所見
,
food protein-induced enterocolitis syndrome
pp.143-150
発行日 2018年2月1日
Published Date 2018/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/sh.0000000337
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新生児・乳児消化管アレルギーは,血便単独などの軽微な症状から発熱を伴う敗血症様症状やショックなどの強い全身症状まで幅広い症状が認められる.自験例を重症度別に検査所見を解析した結果,重症例は炎症所見が強く,低タンパク血症や貧血がみられ,アレルゲン特異的リンパ球刺激試験が陽性となる傾向を示した.内視鏡検査や血中サイトカイン値に関しても重症度により所見の違いを認めた.また重症度が高いほど強い治療を要し,耐性獲得の時期が遅かった.本疾患の重症度判定を行うことは,適切な対応や治療の強化,耐性獲得の予測に有用な情報が得られ,さらに病態解明に寄与するかもしれない.
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