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今月の特集2 膵臓の病気を見逃さない
急性膵炎の診断と臨床検査
Clinical value of laboratory data in diagnosis of acute pancreatitis
和田 慶太
1
,
佐野 圭二
1
,
三浦 文彦
1
1帝京大学医学部外科学講座
キーワード:
急性膵炎
,
臨床検査
,
重症度判定
Keyword:
急性膵炎
,
臨床検査
,
重症度判定
pp.712-716
発行日 2017年6月15日
Published Date 2017/6/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1542201285
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Point
●急性膵炎の大部分は軽症であるが,重症例は死亡率が約10%と予後不良である.診断とともに重症度判定を行い,軽症と重症を判別することが臨床上,重要である.
●診断の感度,特異度はリパーゼが最も優れているが,わが国ではリパーゼの緊急検査体制が整備されているとはいえない.多くの医療機関ではアミラーゼが測定されている.
●重症度判定には重症度判定基準の予後因子スコアに含まれる項目〔臓器不全指標およびC反応性蛋白質(CRP)〕が重要である.
●プロカルシトニン(PCT)は重症急性膵炎と感染性膵壊死の予測に有用であると報告されているが,保険診療上は,敗血症(細菌性)が疑われた場合に算定が可能である.
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