特集 画像診断レポート ここだけは落とせない!主治医に伝えるべきポイント
第5章 消化器
5 急性膵炎
蒲田 敏文
1
1金沢大学附属病院 放射線科
キーワード:
急性膵炎
,
重症度判定
,
脂肪壊死
Keyword:
急性膵炎
,
重症度判定
,
脂肪壊死
pp.1381-1388
発行日 2022年10月31日
Published Date 2022/10/31
DOI https://doi.org/10.18888/rp.0000002136
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急性膵炎が疑われる症例の画像を読影するにあたって,まず膵炎の原因を探る必要がある。膵炎の原因は多岐にわたるが,アルコール多飲(図1),胆石(総胆管結石,図2),薬剤(図3),高脂血症(高カイロミクロン血症,図4),膵腫瘍(膵癌,図5),慢性膵炎の急性増悪,医原性[内視鏡的逆行性胆管膵管造影(endoscopic retrograde cholangiopancreatography:ERCP),内視鏡的経鼻胆管ドレナージ(endoscopic nasobiliary drainage:ENBD),乳頭切開など],遺伝性,特発性などがある。単純CTでも結石は診断できるが,造影ダイナミックCTを施行しないと膵癌が見逃される危険性がある(図5)。また,CTによる膵炎の重症度判定(膵壊死)や血管性の合併症の診断には造影ダイナミックCTが必須である。
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