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特集 急性膵炎―画像診断と治療選択
造影CTによる急性膵炎の画像診断と重症度評価
Evaluation of the Severity in Acute Pancreatitis by Contrast-enhanced CT Examination
武田 和憲
1
Kazunori TAKEDA
1
1東北大学大学院消化器外科
1Department of Gastroenterological Surgery,Tohoku University,Graduate School of Medicine
キーワード:
急性膵炎
,
造影CT
,
重症度判定
Keyword:
急性膵炎
,
造影CT
,
重症度判定
pp.605-611
発行日 2004年9月15日
Published Date 2004/9/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1427100282
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要旨 急性膵炎の診療ガイドラインでも造影CTが重症度判定に有用であるとされているが,造影CT所見では膵病変が浮腫か壊死かを鑑別することと,炎症の膵外への進展度を把握することが重要である.浮腫性膵炎では保存的治療で対処可能であるが,壊死性膵炎では臓器障害や感染の合併頻度が高く,早期から集中治療を必要とすることが多い.また,壊死性膵炎で炎症の膵外進展度が高度な場合には死亡率が高く,集中治療に加えて特殊治療の適応も考慮する必要がある.経過中,高熱の持続や炎症マーカーが高値である場合は感染の合併も考慮し,CTガイド下穿刺吸引細菌培養検査が必要である.感染が明らかとなれば手術の適応であるが,造影CTによる病変の把握は手術を行う際のnavigatorとしてもきわめて有用である.
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