IBD治療のcritical point-私ならこうする
潰瘍性大腸炎 ステロイド依存性の見極めと治療方針 チオプリン製剤による寛解維持療法
井口 俊博
1
,
平岡 佐規子
,
高嶋 志保
,
半井 明日香
,
高原 政宏
,
岡田 裕之
1岡山大学病院 消化器内科
キーワード:
Azathioprine
,
6-Mercaptopurine
,
大腸炎-潰瘍性
,
投薬計画
,
骨髄抑制
Keyword:
Drug Administration Schedule
,
Azathioprine
,
Colitis, Ulcerative
,
6-Mercaptopurine
pp.655-659
発行日 2016年5月20日
Published Date 2016/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/J01937.2016299263
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チオプリン製剤は潰瘍性大腸炎においてステロイド依存例に対するステロイド減量効果,および寛解維持効果を有する貴重な薬剤である.活性体である6-TGN(6-thioguanine nucleotide)に変換され安定して薬効を発揮するまでに時間が必要であり,しばしば副作用を伴うことから使用に当たり習熟が不可欠である.しかし投与開始後から慎重にモニタリングを行うことで対応可能であり,その有効性,利便性,医療経済の観点から抗TNFα抗体製剤に優先してチオプリン製剤を活用すべきである.
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