特集 肝の超音波を知り尽くす ―びまん性肝疾患の診断
2.びまん性肝疾患(線維化)(2)エラストグラフィ a.Transient Elastography
中塚 拓馬
1
,
建石 良介
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
フィブロスキャン
,
肝弾性値
,
肝硬度測定
,
肝線維化
,
肝癌リスク層別化
Keyword:
フィブロスキャン
,
肝弾性値
,
肝硬度測定
,
肝線維化
,
肝癌リスク層別化
pp.1539-1546
発行日 2022年10月20日
Published Date 2022/10/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002415
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肝線維化診断のゴールドスタンダードは肝生検であるが,手技に伴う合併症やサンプリングバイアス,繰り返しの評価が困難といった問題点もある.Transient elastography (TE)による肝硬度測定は,肝生検に代わる非侵襲的肝線維化診断法として数多くのエビデンスが蓄積されており,世界中で広く普及している.また,肝硬度は肝線維化診断のみならず,肝発癌や非代償化イベントリスクの層別化にも有用である.TEは慢性肝疾患診療において,ハイリスク群を囲い込むなどの臨床的意思決定を行う際の客観的補助診断ツールとして非常に有用と考えられる.
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