これ一冊ですべてわかる消化器超音波検査
Ⅱ 肝臓領域 ① びまん性肝疾患(肝線維化診断) ② Transient elastography とreal—time tissue elastography
川部 直人
1
,
吉岡 健太郎
1
,
橋本 千樹
1
,
廣岡 芳樹
1
1藤田医科大学消化器内科Ⅱ
キーワード:
transient elastography(TE;FibroScan)
,
real‒time tissue elastography(RTE)
,
肝硬度
,
肝線維化
Keyword:
transient elastography(TE;FibroScan)
,
real‒time tissue elastography(RTE)
,
肝硬度
,
肝線維化
pp.954-960
発行日 2020年8月7日
Published Date 2020/8/7
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001264
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慢性肝疾患において肝病態の進行あるいは重症化は肝線維化の進展と相関しており,肝線維化進展度は治療方針の決定や治療効果の評価,予後予測において欠かすことのできない因子である.肝臓の硬度(弾性度)は肝線維化と正の相関があるとされ,非侵襲な肝線維化の推定方法として超音波やMRI などの画像診断を用い肝硬度(liver stiffness;LS)を測定するさまざまな機器が登場してきた.超音波elastography には多くのツールがあるが,測定原理の違いにより,剪断波速度を測定するshear wave imaging 法と組織の歪みを捉えるstrain imaging 法に大別される.前者のtransient elastography(TE;FibroScan)と後者のreal‒time tissue elastography(RTE)はそれぞれの測定法においてもっとも古くから検証が行われている.TE は2011 年に保険収載され,RTE も2017 年に診療報酬請求可能な装置が発売されたため,今後より多くの施設で活用されると考えられる.
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