特集 胆道ドレナージのすべて―適応・方法
2.各論(3)良性胆管狭窄に起因する胆管炎に対する経乳頭的ドレナージ
福士 耕
1
,
入澤 篤志
1
,
阿部 洋子
1
,
星 恒輝
1
,
山宮 知
1
,
永島 一憲
1
1獨協医科大学医学部内科学(消化器)講座
キーワード:
ERCP
,
良性胆管狭窄
,
プラスチックステント
,
メタリックステント
Keyword:
ERCP
,
良性胆管狭窄
,
プラスチックステント
,
メタリックステント
pp.1313-1321
発行日 2022年8月20日
Published Date 2022/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002357
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急性胆管炎の治療は重症例に応じて行われ,重症例では速やかな緊急胆管ドレナージが推奨される.良性胆管狭窄の原因は多岐にわたり,多くは総胆管結石,慢性膵炎やIgG4関連疾患などの炎症性疾患や外科的手術後(肝移植,胆道手術等)である.経乳頭的ステント留置術が治療の第一選択として広く施行され,一般的にはプラスチックステントが用いられるが,近年ではカバードメタリック(金属)ステント留置の有用性も報告されている.また,経乳頭的アプローチが困難な場合は,近年のinterventional EUSの進歩に伴って,EUSを用いた経消化管的ドレナージも行われてきている.良性胆管狭窄に起因する胆管炎の内視鏡治療としては,各症例に応じた適切な手技およびステント選択がきわめて重要であり,内視鏡医にはその十分な理解が求められる.
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