特集 消化器ステント留置
2 .胆膵ステント留置(2)悪性遠位胆管狭窄に対する胆道ドレナージ術
孝田 博輝
1
,
奥野 のぞみ
1
,
桑原 崇通
1
,
羽場 真
1
,
水野 伸匡
1
,
原 和生
1
1愛知県がんセンター消化器内科部
キーワード:
悪性遠位胆管狭窄
,
内視鏡的胆道ドレナージ
,
プラスチックステント
,
自己拡張型金属ステント
Keyword:
悪性遠位胆管狭窄
,
内視鏡的胆道ドレナージ
,
プラスチックステント
,
自己拡張型金属ステント
pp.1238-1246
発行日 2019年8月20日
Published Date 2019/8/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000908
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
悪性遠位胆管狭窄に対する胆道ドレナージは内視鏡的胆道ドレナージ術が第一選択である.胆管ステントはplastic stent (PS)とmetal stent(MS)に大別され,MS はさらにカバーの有無でfully‒covered SEMS(FCSEMS),partially‒covered SEMS (PCSEMS)とuncovered SEMS(UCSEMS)に分けられる.これまでに開存期間や偶発症,re‒intervention に関する多くの報告があり,近年ではSEMS が広く使用されるようになってきている.腫瘍が切除可能であるか切除不能であるかによって胆道ドレナージは目的が異なるため,状況に応じてステント選択を行う必要がある.処置の際は必ず事前に検査画像で詳細な状況検討を行い,戦略を立ててから臨むようにし,起こりうる偶発症を想定して対応できるようにしておくことが重要である.なお,ドレナージ困難例に対しては内視鏡治療に固執せず,経皮経肝胆道ドレナージ(PTBD)などのほかの方法を考慮することも肝要である.
Copyright © 2019, Nihon Medical Centers, Inc. All rights reserved.