特集 胆膵EUS の進歩
4 .EUS‒FNA による治療(3)胆管ドレナージ
牧 匠
1
,
入澤 篤志
1
,
渋川 悟朗
1
,
佐藤 愛
1
,
山部 茜子
1
,
藤澤 真理子
1
,
荒川 典之
1
,
吉田 栄継
1
,
池田 恒彦
1
,
阿部 洋子
1
,
五十嵐 亮
1
,
山本 勝悟
1
1福島県立医科大学会津医療センター消化器内科学講座
キーワード:
超音波内視鏡(EUS)
,
超音波内視鏡下胆管ドレナージ(EUS‒BD)
,
ERCP
Keyword:
超音波内視鏡(EUS)
,
超音波内視鏡下胆管ドレナージ(EUS‒BD)
,
ERCP
pp.1131-1138
発行日 2017年6月20日
Published Date 2017/6/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000060
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
閉塞性黄疸に対する超音波内視鏡下胆管ドレナージ術(EUS‒BD)は,超音波内視鏡(EUS)ガイド下に,経消化管的に胆道にアプローチし,ドレナージを行う手技である.本法は,endoscopicretrograde cholangiopancreatography(ERCP)不成功あるいは困難例に対する代替胆管ドレナージ法として近年多くの報告がある.EUS‒BD は以下の四つに分類される.① 経十二指腸的に肝外胆管を穿刺してステントを留置する方法,② 経胃的に肝内胆管を穿刺してステントを留置する方法,③ 経胃もしくは経十二指腸的に胆管を穿刺し,順行性にガイドワイヤーを乳頭から出してそのガイドワイヤーを利用して経乳頭的に胆管にアプローチする方法,④ 経胃的に肝内胆管を穿刺し,そのルートを使って順行性にステントを留置する方法である.いずれの方法においても,高い成功率と臨床的有効性が報告されているが,その一方で偶発症発生率は決して低くはない.EUS‒BD の今後の発展は大いに期待されるが,現時点では患者の状態,術者の熟練度などを考慮してその適応を決定することが重要である.
Copyright © 2017, Nihon Medical Center, Inc. All rights reserved.