連載 大腸ポリープに挑む
第3回 大腸ポリープ診療に人工知能(AI)がもたらすもの
三澤 将史
1
,
工藤 進英
1
,
森 悠一
1,2
1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
2Clinical Effectiveness Research Group, University of Oslo
キーワード:
人工知能
,
大腸ポリープ
,
大腸癌
Keyword:
人工知能
,
大腸ポリープ
,
大腸癌
pp.953-958
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002276
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内視鏡診療においては内視鏡自体の改良とともに,画質が向上し高精細となっている.加えてNarrow Band Imaging(NBI)による新たな光デジタル法や,超拡大内視鏡の登場などによって内視鏡医に要求される診断能も高くなりつつある.このような背景のもと高い精度で診断できるのが十分習熟した,いわゆるエキスパートに限られている.このような内視鏡診療の内包する「限界」を打開する新たな解決策として注目が集まっているのが,人工知能(AI)を用いたコンピュータ診断支援システム(CAD)である.優れたAIが開発されれば,理論的には高い診断精度での診療がいつでもだれでも可能になる.現在,大腸内視鏡領域においては国内外を問わず,いくつかのCADが市販されており,その有用性も明らかになりつつある.CADは拾い上げ診断を補助する病変検出支援(computer-aided detection;CADe)と,発見された病変の質的診断支援(computer-aided diagnosis;CADx)に分けられる.
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