特集 ウイルス肝炎制御時代の肝発癌
1.ウイルス肝炎制御をめぐる疫学と最新動向(6)わが国における肝癌成因の動向
建石 良介
1
1東京大学大学院医学系研究科消化器内科学
キーワード:
非B非C型肝癌
,
脂肪肝
,
肥満
,
糖尿病
Keyword:
非B非C型肝癌
,
脂肪肝
,
肥満
,
糖尿病
pp.901-906
発行日 2022年7月20日
Published Date 2022/7/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002268
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本邦のウイルス肝炎を背景としない非B非C型肝癌は増加の一途をたどっており,割合のみでなく総数も増加していることが明らかとなった.これまでの調査からウイルス肝炎合併肝癌と比較して,肥満・生活習慣病の合併が高頻度に認められることがわかっており,近年の過栄養,食生活の欧米化,運動不足等による肥満者の増加が主因になっている可能性が高い.依然効率的なサーベイランスが行われておらず,半数以上が進行した状態で診断されている.今後,ウイルス肝炎を対象に確立された高危険群に対するサーベイランスを再構築する必要に迫られている.
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