特集 非B非C型肝癌を繙く
6.非B非C型肝癌の治療(5)肝 移 植
西尾 太宏
1
,
伊藤 孝司
1
,
秦 浩一郎
1
,
増井 俊彦
1
,
田浦 康二朗
1
,
波多野 悦朗
1
1京都大学医学研究科肝胆膵・移植外科
キーワード:
非B非C型肝癌
,
肝移植
,
NASH
,
アルコール性肝障害
Keyword:
非B非C型肝癌
,
肝移植
,
NASH
,
アルコール性肝障害
pp.318-326
発行日 2022年2月20日
Published Date 2022/2/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002124
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アルコール性肝障害やNAFLD/NASHなどの背景肝疾患を有する非B非C型肝癌が近年増加している.非B非C型肝癌に対する肝移植治療において,アルコール性肝障害は移植後の再飲酒のほか,de novo malignancyや心血管疾患が予後に関連する.NAFLD/NASHにおいては肥満や2型糖尿病をはじめとするメタボリック症候群を高頻度に合併し,移植後のNAFLD/NASHの再発や心血管イベントなどの非腫瘍因子が移植後成績に及ぼす影響が大きい.非B非C型肝癌は背景肝疾患とそれに付随する合併症が多様であり,癌の再発リスクに基づく肝移植の適応評価だけではなく,患者固有のリスク因子に対する移植周術期の管理が重要となる.
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