特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
3.見落としゼロに有用か(1)カプセル内視鏡の立ち位置
壷井 章克
1
,
岡 志郎
2
,
平田 一成
2
,
隅岡 昭彦
2
,
飯尾 澄夫
2
,
田中 秀典
1
,
山下 賢
1
,
田中 信治
1
1広島大学病院内視鏡診療科
2広島大学病院消化器・代謝内科
キーワード:
大腸カプセル内視鏡
,
大腸ポリープ
,
大腸癌
Keyword:
大腸カプセル内視鏡
,
大腸ポリープ
,
大腸癌
pp.675-682
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002213
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大腸カプセル内視鏡(colon capsule endoscopy;CCE)は,痛みや放射線被曝もなく最小限の侵襲で検査可能な内視鏡であり,2014年1月に保険収載された.現在使用されている第二世代CCEの径6 mm以上の大腸腫瘍に対する感度は87%,特異度は95%で,通常大腸内視鏡検査とほぼ同等の診断能を有している.保険適用に条件があること,CCEはコストが高額であること,腸管洗浄液の飲水量が多いこと,読影する人員に限りがあることなどの課題があるが,大腸癌のスクリーニング検査法として有用な選択肢の一つであり,将来的には保険適用の拡大と人工知能による読影負担軽減によりさらなる普及が期待される.
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