特集 内視鏡検査で大腸癌の見落としゼロを目指して
2.見落とさないための工夫(2)フードアタッチメントを用いて見落としゼロへ
寺井 毅
1
,
村上 敬
2
,
松本 健史
3
,
別府 加寿子
4
,
渡辺 英伸
5
1寺井クリニック
2順天堂大学消化器内科
3日本橋室町三井タワーミッドタウンクリニック
4別府医院
5PCLジャパン病理細胞診センター
キーワード:
フードアタッチメント
,
先端フード
,
エンドカフ
,
大腸内視鏡
,
腺腫発見率
Keyword:
フードアタッチメント
,
先端フード
,
エンドカフ
,
大腸内視鏡
,
腺腫発見率
pp.642-649
発行日 2022年5月20日
Published Date 2022/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002208
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大腸のフードアタッチメントは,挿入における軸保持短縮法の補助のみならず観察での有用性も認められている.近年本邦で一般的に使用されている透明や黒色のフードに加えて,海外を中心にENDOCUFF VISIONTMなどの特殊なフードによるポリープ発見の向上も注目され比較検討されている.フードアタッチメントを使用した大腸内視鏡は,大腸ひだの間を観察するのに優れており,フードの突出長を調節し体位変換やスコープ反転など使用条件を工夫していくことで腺腫発見率向上に有用と思われる.また,上行結腸でのフード使用スコープの反転による338例の当院検討では,14例(4.1%)で新たな病変を認め,順方向の観察では前壁を中心とした上行結腸遠位部での観察がやや劣る可能性が示唆された.
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