特集 進化する画像診断 ―下部消化管領域
4.消化管画像診断(CT,MRI,PET) ―現状と課題(3)下部消化管領域における18F—FDG—PET/CT 検査の有用性
岸野 充浩
1
1東京医科歯科大学放射線診断科
キーワード:
FDG-PET
,
大腸癌
,
検査適応
,
偶発的大腸局所集積
Keyword:
FDG-PET
,
大腸癌
,
検査適応
,
偶発的大腸局所集積
pp.426-432
発行日 2022年3月20日
Published Date 2022/3/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000002153
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18F-FDG-PETは糖代謝を反映した画像を得ることが可能であり,他の形態画像診断とは異なる指標での評価が可能である.ただし消化管においては炎症や蠕動への集積のため偽陽性率が高く,消化管腫瘍の原発巣の評価には適していない.術前診断としては同時性転移を認める症例の根治手術を検討する際に他の転移を除外する場合に利用が勧められている.また他の検査で確定の得られない所見を認めた場合や造影剤を使用することができない場合,術後に腫瘍マーカの上昇がみられるが他の画像診断で病変が特定できないときに使用が勧められている.他の目的で撮影された18F-FDG-PET/CTにおいて偶発的に大腸への局所集積が見られた場合には腫瘍性病変の除外のため内視鏡検査を行う必要がある.
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