特集 胆囊癌診療の現況
2 .胆囊癌の病理
佐々木 素子
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系人体病理学
キーワード:
胆囊癌
,
胆管上皮内腫瘍(BilIN)
,
胆囊内乳頭状腫瘍(ICPN)
,
Rokitansky‒Aschoff 洞(RAS)
,
黄色肉芽腫性胆囊炎(XGC)
Keyword:
胆囊癌
,
胆管上皮内腫瘍(BilIN)
,
胆囊内乳頭状腫瘍(ICPN)
,
Rokitansky‒Aschoff 洞(RAS)
,
黄色肉芽腫性胆囊炎(XGC)
pp.139-145
発行日 2019年1月20日
Published Date 2019/1/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000000645
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胆囊癌は,胆管癌,乳頭部癌と同様に胆道癌に含まれ,基本的な病理形態像は胆管癌と同様,高〜中分化型管状腺癌が多い.多くは浸潤癌であるが,非浸潤癌/前癌病変として,胆管と同様に,胆囊内乳頭状腫瘍(ICPN)や胆管上皮内腫瘍(BilIN)がある.近年,胆石症などの切除検体で発見される偶発癌が注目されている.また,切除胆囊にICPN やBilIN が偶発することもある.胆囊癌を高率に合併する膵胆管合流異常症には,広範に粘膜の過形成性変化やBilINがみられることが多い.胆囊癌特有の事項として,Rokitansky‒Aschoff 洞(RAS)や癌のRAS 内進展と浸潤癌の鑑別,進行癌と黄色肉芽腫性胆囊炎の鑑別が挙げられる.
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