特集 消化器内科医のためのIgG4関連疾患
8.IgG4関連自己免疫性肝炎
田中 篤
1
1帝京大学医学部内科学講座
キーワード:
IgG4-hepatopathy
,
IgG4陽性形質細胞
,
慢性肝炎
Keyword:
IgG4-hepatopathy
,
IgG4陽性形質細胞
,
慢性肝炎
pp.663-668
発行日 2021年5月20日
Published Date 2021/5/20
DOI https://doi.org/10.19020/CG.0000001794
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IgG4関連自己免疫性肝炎(IgG4-AIH)は2007年,Umemuraらによって初めて報告された疾患概念で,AIHの診断基準を満たし,かつ血清IgG4値が高値で肝組織中にIgG4陽性形質細胞浸潤を認める疾患であり,他臓器のIgG4関連疾患を併存することもある.典型的AIHと比較してステロイド治療への反応性が良好であるとする報告があり,注目を集めている.しかし類縁疾患であるIgG4-hepatopathyとともにその定義はまだ十分定まっておらず,疫学や特徴的な病理所見,自然経過など臨床像も明確になっていない.今後症例を集積し,さらに検討することが望まれる.
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