特集 いま求められる肝炎の知識
ウイルス肝炎―その病態と診断
C型肝炎
柴田 実
1
1NTT東日本関東病院消化器内科
キーワード:
C型肝炎
,
C型肝炎ウイルス
,
HCV-RNA
,
慢性肝炎
,
急性肝炎
Keyword:
C型肝炎
,
C型肝炎ウイルス
,
HCV-RNA
,
慢性肝炎
,
急性肝炎
pp.680-683
発行日 2003年8月1日
Published Date 2003/8/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414100671
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Case
検診で肝障害を指摘されたC型慢性肝炎の1例
患 者:50歳,男性.
主 訴:肝障害精査.
既往歴:20年前,事故で輸血を受けた.
現病歴:自覚症状なし.検診で肝障害を指摘される.
検査成績:HBs抗原陰性,HCV抗体陽性,HCV-RNA 190 KIU/ml,HCVセロタイプ2,AST 120 IU/l,ALT 168 IU/l,Alb 4.3 g/dl,Plt 23万/mm3,肝生検組織所見CH(F2/A2).
経 過:C型慢性肝炎と診断,インターフェロン,リバビリン併用療法を行った.
C型肝炎はC型肝炎ウイルス(hepatitis C virus : HCV,J1)の感染によって,肝細胞に壊死炎症反応(肝炎)が引き起こされる疾患である.HCVは急性肝炎,慢性肝炎,肝硬変,肝細胞癌の原因となり,その制圧が求められている.本稿ではC型肝炎に関する疫学,感染経路,病態,診断を解説する.
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